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ベルギーのビール事情

ベルギーはビール大国といわれるほど、ビールの生産が盛んな地域のひとつです。ベルギービールの種類は1000種類以上にも及び、しかも、色・味・香り・アルコール度数に至るまで、同じビールはひとつとしてないといわれています。その歴史は古く、紀元前58年にカエサルによって行われた、ベルギカ地方遠征時には、ビールが造られていたという記録が残っています。ベルギービール歴史はここから始まり、中世の修道院によって、現在の伝統的なベルギービールのかたちができ上がっていったのです。ベルギーは緯度が高いため、ワインができるほどのぶどうが取れず、一般的に使われるホップも収穫しにくい状況でした。そこから創意工夫が生まれ、バラエティ豊かなベルギービールが発展していったのです。日本の気候が様々な地酒を産んだように、長いベルギービール歴史もまた、その風土によって育まれていったのです。

ベルギービールの種類は膨大であり、分類は実質不可能といわれるほどですが、有名歌手と同じ名前を持つイギリスのライターで、著名なビール評論家であるマイケル・ジャクソンは、ベルギービールを色や味、または製造方法から独自の分類を行い、世界に紹介しました。数あるベルギービールの種類のひとつとして、真っ先にあげられるのが、トラストビールです。これは、キリスト教修道院の中でも、最も禁欲的とされるトラピスト派の修道院で醸造されるものです。トラピストビールを名乗るには、収益は修道院の運営や慈善事業に使わなければならないなど、厳しい条件があります。それをクリアしているものは、世界に7か所しかなく、そのうちの6つがベルギー国内にあります。味わいは、鋳造所によって様々ですが、全体的にアルコール度数が高いことが特徴です。
現在は7か所のみがトラピストビールの称号を許されています。

  • オルヴァル(Orval)
  • シメイ(Chimay)
  • ロシュフォール(Rochefort)
  • ウェストマール(Westmalle)
  • ウェストフレテレン(Westvleteren)
  • アヘル(Achel)
  • ラ・トラッペ(La Trappe):オランダで醸造

 

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トラピストビールを名乗る条件は満たしていないものの、その風味に近いものは、アビイビールと呼ばれています。これは修道院ビールとも呼ばれ、トラストビール同様、数多くの宗教施設内で醸造されてきました。日本でいうと、各地のお寺や神社の中でお酒を造っているようなものです。
アビイビールの代表的なものは、

  • レフ(Leffe)
  • マレツ (Maredsous )
  • グリムベルゲン (Grimbergen)
  • アフリゲム (Affligem)

 

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また、ゴールデン・ストロング・エールという分類をされるデュヴェル(Duvel)は、非常に有名なビールですが、アルコール度数が8~9%と高く、爽快さと深い味わいをもった優れものです。

 

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他にも、ビールをオーク樽で熟成させて造られるものもあり、大麦麦芽と麦芽化していない小麦を自然発酵させた伝統的なものを、ランビックといいます。これも、限られた醸造所にのみ許された呼称で、味に酸味があるのが特徴です。他にも、フルーツを加えたものなど、多くのビールが存在しており、世界の愛好家の注目を集め続けています。

ベルギー人のビールの楽しみ方としては、まず、注文するときは、日本人のようにただビールと告げるのではなく、きちんと銘柄を指定します。また、大ジョッキに注がれるようなこともなく、ビールの銘柄に合わせたオリジナルグラスが使われます。ベルギービールの魅力を最大限に活かしたグラスの数々は、見ているだけでも楽しいものがあり、それらが綺麗に並んでいる様子は、ベルギーならではの光景です。ビールが入っている瓶の容量も小さく、それを何種類か頼んだり、1本を長い時間をかけて飲むなど、他の国のように騒いだり、料理を流しこむような飲み方をすることはありません。むしろワインのように、色や香りを鑑賞しながら、落ち着いてテイストを楽しむスタイルといっていいでしょう。ベルギービールに合う料理としては、フリッツという太めのフライドポテトが人気です。二度揚げされて、外はカリカリ、中は芋本来のホクホク感が味わえます。また、名産のムール貝をビール煮にしたものや、チョコレートなどの甘いものも好んで食べられます。味も種類も豊かなベルギービールは、いつものビール感を変えてくれる、絶品のお酒なのです。

 

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